プロローグ 何かをするために
高い城壁のような壁に囲まれた町がある。
町の中へ繋がる入り口は3つ。
壁の外には家畜や畑、獣も居れば、ダンジョンもある。
町の南西にはユニコーンの像が立つ、広場がある。
そこに一人と一匹がぼーっと何かを見つめるように立つ。
一人は暗めの紫のローブ、帽子を被り、背中に赤いクロスボウ。
手には使い古したクロスボウ、エメラルド調の髪の毛を後ろで縛り
垂らしている、歳は十代中頃かそれよりも若いくらい。
横に居る一匹は、後ろ足の発達したゴールデンハムスターのような
容姿をしている、後ろ足を上手く使い直立で立っている。
ハムスターのそれよりも遥かに大きく、見た目ではモルモットと
間違えてもさほど変わりは無いくらいだった。
「暇だね、スパーキー」
一人がそう言うと、ふうっとため息をつく。
「コスモス、おいらは意外と暇じゃないかも」
スパーキーと呼ばれた一匹が呆れたように答え、コスモスと呼ばれた
一人は憮然とした表情で空を見上げた。
「暇じゃないって、またメイヤンさんのところに行くの?」
空を見つめたまま、コスモスが言う。
「僕の主は、君じゃ無いから」
スパーキーが言った。
「待って、スパーキーは直属ペットだよね?」
「ん?それは違うよ」
「はい?」
「優れた主に服従するのが、ペットだと思うんだ」
飼い主であるコスモスに淡々と言う。
「わかった、それじゃあ、さっさとメイヤンさんのところへどうぞ」
「うん、それじゃ、遠慮はしない」
そう言うと、スパーキーは走り去っていった。
ユニコーン像の前に残された一人は、しばらく考えた末・・・。
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